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「きものSalon」最新号【2018-19年秋冬号】表紙掲載帯のご紹介

今回ご紹介する帯は、後藤久美子さんに締めて頂きました「箔紋袋帯_蜀七宝」です。

蜀七宝という帯の名前は蜀江文様と七宝文様を組み合わせた造語です。

蜀江文様は中国から伝わった蜀江錦に織り表現されている文様全般を指します。

大きな特徴は八角形と四角形の組み合わせで、その中にさらに色々な文様が配置されます。忠実な蜀江写しも多いですが、最近は中の文様を現代風にアレンジしたものも多く、よく帯の柄に利用されています。八角形と四角形の組み合わせですから自ずと全体的に角ばった柄になります。

七宝文様は同じ円を4分の1ずつ重ねていく工芸品、染織品、装飾品に多用される大変なじみ深い文様です。代表的で典型的な吉祥文様なため、季節感なく用いられ、年間を通じて使える文様といえます。

今回はこの蜀江文と七宝文を組み合わせ、蜀七宝という柄名になりました。

通常角ばった蜀江文ですがこの帯の場合は七宝文のように丸みを帯び、柔らかいイメージを見る人に与えます。柄の配置は七宝文のように4分の1ずつ重ねています。蜀江文の中の柄には花菱文を組み込み、複雑でありながら上品な愛らしさも表現しています。

技術面では地は錦織りされた錦地、そこに金の引箔を利用しています。柄の部分は大変時間がかかり、織り手に技術力が求められますが唐織りすることによりおび弘の帯の大きな特徴の1つでもある立体感が出てきます。絶妙な箔の使い方により見る場所や角度によって帯の表情も大きく変わります。色数も少なく、様々な訪問着や色無地に合わせやすい帯といえるでしょう。

帯に関するご質問がありましたらお気軽にメールにてお問い合わせください。

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