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「きものSalon」2017秋冬最新号079ページ掲載帯のご紹介

今回ご紹介する帯は「本袋匠琳、玄武」です。

白と多色の銀を使用した大変美しい帯です。

柄はシンプルなデザインに見えますが、ちゃんと意味が込められています。

「玄武」ですので当然亀をモチーフにしており、甲羅と、そこから放射状に伸びる糸が見て取れます。この糸、実は藻なんです。日本では「蓑亀」と呼ばれる亀がいます。これは藻がたくさん甲羅に付着し蓑を羽織っているように見える事からそう呼ばれます。「蓑亀」という種類の亀がいるわけではなく、その状態になった亀の総称となります。藻が付着し、時がたつと、長く繁茂するため、その様子が長寿の証として縁起のよいものとされています。実際、亀の甲羅にしか生えないカメジュズモという藻も存在しています。

技術面の話をしますと、地は緯糸に極細の糸を使った80枚綴れにし、亀の甲羅の柄の部分の緯糸には4倍糸が太い20枚綴れで織り、さらに糸の色を変えてぼかしをかけています。冒頭にも述べた通り、多色の銀を使う事により、大変手間がかかりますが、そのぶん、立体感とメリハリが出るので、存在感のある逸品となります。

知花くららさんに締めて頂きました。

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